物語

ないものねだりの唄

いつもヒトは、ないものねだり

相手の持つものが、ないと不安になります

だからヒトは、ないものねだり

今すぐ自分だけ、幸せになろうとしてます

誰よりも早く走れるとか

誰よりも勉強ができるとか

誰からも愛されて、認められて

いつの時代もヒトはないものねだり

言葉ができた日から、全てに意味と価値を

つけたヒトたちで、いつまでも争って

どっちも同じヒトなんだと

どこかに忘れて、生きようとしてます

奪い奪い合いの先に

何があるのだろう

必死に紡いだその先に

何があるんだろう

答えがないのなら、今すぐやめればいい

そして、いつか気づくのだろう

そんな事、どうでもよかったと

余計な事など考えなくていい

自分の事を信じればいい

そして、ヒトなら忘れてはいけない

生まれ、そして、幸せがすでにあった事を

[第18話]