はじめに

『どこかで悩む人を助けたい。』

そうメンバーと話し、始めたのがこのサイトです。子どもたちが少しでも前を向くきっかけになれば、と書き始めた物語。どの作品も、メンバー1人ひとりが経験した暗い過去や誰にも話せなかった話に基づいて描かれています。また「死」が身近にある世界観となっている事が多く、その理由として 『RAGAKI HOUSE.』のメンバー全員が、医療従事者だからです。

命を守る現場にいると、救いたくても何もできない時があります。そして私たちは命の尊さを学び、ただ悩む日々は恵まれすぎていると気づかされます。身の周りを振り返ってみると、家族がいる。着る服や住む家がある。今食べたい物が口にできる。思った通りに手足は動き、疲れれば布団に入り眠る事ができる。そして、今もなお呼吸をし、私たちの体は生きようとしている。

そんな些細な幸せに気づける人は、きっと何か大切なものを失った後なのかもしれません。失う事で得た経験を私たちが物語を通じて伝える。そして、微力ながらもこのサイトが何か生きるきっかけになればと思います。

そして最後に…。心の底から諦めていた夢、身の丈に合わない夢を、今も笑わずに認めてくれた人たちに答えたい。私たちが辛い思いをしてきた人に明るい未来を示せる存在になれるように。